「徹底解説14選!ギターを始めるのに必要な物は?」のシリーズ記事「その①~④」に引き続き、ロック・ポップス・ジャズ・ブルースなど、様々なジャンルで活躍する花形楽器の一つ、「エレキギター」を始めるときに必要なものとその価格などについて、初心者のあなた向けにわかりやすく丁寧に解説していきたいと思います。
このシリーズ記事では、ギターを始めるのに必要なもの14種をご紹介しつつ、前回のその④では「チューナー」と「ギターの弦」について解説してきました。今回はその続編として「ギタースタンド」と「メンテナンスグッズ」の解説を進めて行きたいと思います。いずれも長く続けて行くために必要なツール。ぜひしっかり読んで知識を身に着けて下さいね!
それでは早速始めましょう!
筆者である私「あき☆らっと」はエレキギター歴30年超。今でも月一回ほどのペースでジャズ・フュージョン系ライブに参加し人前で演奏する場に立っています。都内の音楽スクールに通い著名な方に師事した事もあり、ライブ現場での経験とノウハウを積み上げて来た、こんな私ならではの経験と広い視点から、ギター初心者のお役に立てるような情報をわかりやすく丁寧にお伝えしたいと思います。
エレキギターを始めるために必要なものは何があるの?価格はいくらくらい?
ギタースタンド
ギター演奏の合間にちょっと休憩、そんな時に必要な「ギタースタンド」。各社様々な仕様・形状のものがあり重量やサイズも様々なので、あなたの目的に合ったものを選んでいきましょう。
意外にもスタジオ練習の時などにスタンドを使わない方が時々いらっしゃいますが、それだけは絶対にやめた方が良いです。ギタースタンドを使わないで床に直接置いたり、壁に立て掛けるなどの行為はギターの命とも言えるネックに大きな負担を掛けてしまいます。また、倒してしまったり蹴とばしたりしてしまうなど破損の大きなリスクがあります。練習やバンドで練習する時など、ギター演奏の際には必ずギタースタンドを使いましょう。
《価格帯の目安》
立て掛けタイプ:約1,000円~
吊り下げタイプ:約2,500円~
複数立て掛けタイプ:約5,000円~
壁吊り下げタイプ :約1,500~
※あくまで購入価格帯の目安です。
初心者はまずは最もオードドックスな「立て掛けタイプ」から
ギタースタンドは様々なスタイルのものがありますが、自宅練習を中心に使用する初心者のあなたの場合は「立て掛けタイプ」からスタートが良いかなと思います。最もオーソドックスで価格もリーズナブルなものからあるので比較的購入もしやすいです。ネックとボディでギターを支えるだけの簡易な構造のため、自宅練習の際にギターをサッと持ったりスタンドに立て掛けたりする回数が多い時に便利です。唯一難点があるとすれば、フライングVのようにボディがV字型などの変形ギターは形状的に立て掛けが出来ない事があるため注意が必要なところでしょう。
PLAYTECH ( プレイテック ) / GS1BK ギタースタンド(サウンドハウス)
ギタースタンドは大きく分けて4種類
ギタースタンドは大きく分けて4種類に分類できます。それぞれに使い勝手や特徴があるので目的に応じたものを選びましょう。
①立て掛けタイプ(※初心者におススメ!)
→ ギターを載せる感じで立て掛けて使う最もオーソドックスなスタンド。
・立て掛けるだけなので載せたり取ったりがラク。
・価格が1,000円程度からあり安価で購入しやすい。
・フライングVなどの変形ギター以外はほぼ殆どのギターが載せられる。
・フライングVなどの変形ギターは載せられない場合がある。
・ギターを載せるゴム部分の質によっては滑りやすいものがあるため購入には注意が必要。
②吊り下げタイプ
→ ネック(ヘッドの付け根)を引っかけて吊り下げて使うタイプのスタンド。
・ギターをガッチリ固定できるので安定感が非常に良い。
・楽器への負担が比較的少なく変形などのリスクを低減できる。
・ボディ形状に関係なくフライングVなどの変形ギターも掛ける事ができる。
・立て掛けタイプに比べてサイズと重量があるため持ち運び時に負担がある。
③複数立て掛けタイプ
→ 文字通り複数のギターを設置できるタイプのスタンド。
・一台のスタンドに複数のギターを立て掛けられる。
・複数のスタンドを置かなくて良いため省スペースになる。
・ライブなどの際のギター持ち替えがスムーズにできる。
・スタンド自体が大きく重量があるため持ち運び時に負担がある。
④壁吊り下げタイプ
→ 壁などにネジ止めし、ギターを吊り下げて設置するタイプのスタンド。
・インテリアのオブジェの様にギターを飾る事ができる。
・壁に穴をあけられない場合は網パネルなどに引っかけて使うタイプのものもある。
《筆者が使っているスタンド》
・CLASSIC PRO GSH1(吊り下げ型)
ギターやステージ機材などの大手通販サイトで購入。吊り下げ式だけあって安定感は抜群です。ギターをスタンドに立て掛けている時に気に掛ける事は2つあります。一つは楽器を設置した際の安定感。やはりふらふらしてしまう様では心配になるためしっかりしたものを選びたいところ。もう一つはギターをスタンドに設置している際に他の人が横切ったりする際に楽器を引っかけて倒れたり落ちたりしないかという事。この点でも「吊り下げ型」は非常に安心感があります。吊り下げ型の大半はギターを吊り下げた際に、その重みでギターのヘッドを自動ロックする機構があるので他の人がぶつかった衝撃でずり落ちたりする事もほぼないと言えます。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / GSH1 吊下式ギタースタンド(サウンドハウス)
・K&M ( ケーアンドエム ) 17590 WAVE 20(立て掛け型)
こちらもギターやステージ機材などの大手通販サイトから。小さなライブなどで極力荷物を減らしたい時様に最近購入しました。ボディ本体のみで支える構造につきサイズは非常にコンパクトで、折りたたむとA4サイズの楽譜の一回り大きいくらいのサイズに収まります。試しに買って使ってみましたが思いのほか安定感が高く使い勝手が非常に良いため、ここ最近買って良かったと思うランキング上位に入るツールです。
K&M ( ケーアンドエム ) / 17590 WAVE 20 ギタースタンド(サウンドハウス)
メンテナンスグッズ
大切なギターを良いコンディションに保ち、心地よい演奏感と良いサウンドを得るために欠かせないのがギターのメンテナンス。メンテナンスグッズも色々なものがありますが、日々の演奏の中で初心者の方に最低限抑えてもらいたいものが2つあります。それは、「指板潤滑剤」と「ギタークロス」です。まずはそれぞれの価格です。
《価格帯の目安》
指板潤滑剤 :約500円~
ギタークロス:約500円~
※あくまで購入価格帯の目安です。
指板潤滑剤ってなに?どんな効果があるの?
指板潤滑剤とは、弦の滑りを良くするためのものです。弦の滑りが良くなると何が起こるかというと、スライドなどの指板上で弦を抑えた指を滑らせる奏法や、チョーキングなどの抑えた弦をフレット上で押しあげたり押し下げたりして音程を変化させる奏法がとてもスムーズになります。演奏上のストレスを極限まで減らす事は良いプレイへの近道になります。
また、潤滑剤により弦表面を保護するためサビの予防効果もあります。弦はサビていくと共に音質が劣化し音程の安定度も低減するため、サビを予防する事は結果的に良いプレイにつながります。また、弦交換サイクルが長くなり掛かる手間と弦の購入費を低減させる事ができるため、指板潤滑剤を使うだけでお金と時間の節約になりコスパ向上にもつながるという訳です。
指板潤滑剤の種類は大きく分けて2種類あり、「スプレータイプ」と「塗布タイプ」があります。価格面ではスプレータイプが購入しやすいですが、筆者は下記に記した塗布タイプの指板潤滑剤をおススメします。
《筆者が使っている指板潤滑剤》
・GHS ( ジーエイチエス ) / FAST-FRET 指板潤滑剤
タコ焼きを作る際に鉄板に油を塗るためのハケってありますよね?あれを連想させるような形状の「塗布タイプ」の指板潤滑剤です。比較的どこの楽器屋さんでも置いてあるため入手しやすいです。塗布タイプのため余分な液剤が弦以外の部分に付着する心配がないのが大きなポイント。また、何度使っても液剤がすぐには減らないため長期間に渡って使う事ができ非常にコスパが良い製品です。筆者の場合は1年くらいは使っていますが、プレイヤーによっては5年くらい使っているという強者もいるようですよ!?
GHS ( ジーエイチエス ) / FAST-FRET 指板潤滑剤(サウンドハウス)
ギタークロスとは?どんな効果があるの?
ギタークロスとは、楽器表面の汚れを拭きとり綺麗にするための柔らかい布です。
「綺麗にするためだけのもの?」と侮るなかれ。ギター表面に汚れやホコリが付着したままにしておくとそれらに音が吸収されてしまい、ギターの音がくもったりして良いプレイを阻害する要因になるのです。高級ギターになるとラッカー塗装のギターがありますが、その汚れがラッカーを劣化させる原因にもなるそうです。特に夏場の演奏後は汗や皮脂などが付着して汚れが付きやすいため、演奏後はギタークロスでしっかり汚れを拭きとりましょう。
ギタークロスの種類は大きく分けて3種類あり、「マイクロファイバー製」、「コットンや化学繊維のもの」、「セーム革」があります。使い勝手としては「マイクロファイバー製」は乾拭きなど普段の演奏後のふき取りに、「コットンや化学繊維」はポリッシュやオイルなどを使ったクリーニングに、「セーム革」は5~6,000円位からと非常に高価ではありますがセーム革の天然コラーゲンにより楽器に艶と潤いを与えるなどこだわりのふき取りに使用するイメージです。
《筆者が使っているギタークロス》
・HISTORY(ヒストリー)HSCM 楽器用スエードクロス 超極細繊維 ラッカー塗装対応
某オレンジ色の看板の楽器屋さんで購入しました。髪の毛の1/100の超極細繊維がミクロの汚れまでからめとるスウェードタイプのクロスです。厚みもしっかりあると共にしっとりした触り心地で、ふき取り時の持った感覚もとても良いです。汚れ落ちも申し分なしでラッカー塗装のギターやケーブルやプラグの汚れ落としにも対応しています。価格は1,700円(記事執筆時点)となっており少々高めですが使ってみる価値はあると思いますよ。
HISTORY HSCM 楽器用スエードクロス 超極細繊維 ラッカー塗装対応 【ヒストリー】(島村楽器)
初心者のあなた向けに徹底解説シリーズはいかがでしたか?
「初心者としてギターを始めたいけど何が必要なのか?」「だいたいいくらいするのか?」などを知りたい初心者のあなた向けに徹底解説してきたこのシリーズ記事ですがいかがでしたでしょうか?少しでも有益と感じていただけたようでしたら嬉しいです!まだまだお伝えしたい事はたくさんありますがこの辺でこのシリーズ記事は一旦終了させていただきたいと思います。ギターや音楽に関するより詳細な記事は今後もアップしていきますのでぜひご覧いただければと思います。
また、ギター初心者さんに必要なものに関してはこの記事以外にもネット上にはたくさんの情報があると思いますのでもっと詳しい事を知りたい方や興味のある方はぜひこの記事を足掛かりに色々調べてみるのも良いと思いますよ!
筆者としましては自身の長いギター人生の中で実際に時間とお金をかけて試行錯誤してきた実体験がこの記事を読んでくださる方への最大の有益情報と思いますので、これからもそれら経験談や実体験(失敗談含む)を皆様にお届けできればと思っております!
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。そして今後も記事をアップしていきいますのでどうぞご期待ください。よろしくお願いいたします。あき☆らっとでした!
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